突然ですが、大手ハウスメーカー製のお家にはどんなメリットがあると思いますか?
私たちが住んでいるセキスイハイムも大手ハウスメーカーの一つですが、住んでいて感じる分には、
●長期(60年)のアフターサービス
●高品質の建材によるメンテナンスコストの低さ
●耐震や断熱などの住宅性能が高水準
●数十年後も倒産しないだろうという安心感(ブランド力)
などがあるのかなと思います。
でも実は、これらの他にも大きなメリットがあります。
それは、お家が相場より高い値段で売れるということです。
どうして高く売れるのかと言うと、スムストックと呼ばれる大手ハウスメーカー製の家だけが使える特別な制度があるからです。
ということで今回は、大手ハウスメーカー製の家が高く売れる制度であるスムストックについて詳しく解説していきたいと思います。
スムストックとは?
海外と比べて日本では住宅の使用期間が平均38年と比較的短命だそうです。
だけど本来、品質の高い家というのはもっと長持ちするように作られています。
そのような品質の高い家を中古でも安心して購入できるよう、家の価値を正しく査定する制度がスムストックです。
スムストックは、次の大手ハウスメーカー10社によって運営されている制度になります。
スムストック認定住宅は高く売れる?
スムストックに認定されるとその他の住宅と比べて高値で査定される傾向にあります。
築年数が15~45年あたりで差が大きくなってるね
この図ような金額差ができる大きな要因として、スムストック査定では20年経過した建物部分にも価値を認めているというのが挙げられます。
実は、従来の住宅査定では建物部分の価値が20年程度で0円になるという考え方をしているのです。
つまり、20年程度経過した中古住宅は土地値でしか評価されなくなるということになります。
20年で価値がなくなるというのは流通業界の慣習的な考えだそうです(泣)
木造住宅の耐用年数が法律で22年とされているのが影響しているのかな?
スムストック査定は20年経過後の建物の価値も評価されるから高値になる
建物の価値を査定できる理由
スムストック査定では建物の価値も評価されると説明しましたが、ではどうして建物の価値を査定できるのでしょうか?
そこにはスムストック住宅販売士の存在が大きく関わってきます。
スムストック住宅販売士とは優良ストック住宅推進協議会によって認定された不動産と建物のプロになります。
では具体的に、スムストック住宅販売士と一般的な中古住宅取り扱い業者とは何が違うのでしょう?
●査定する家を建てたメーカーに所属するスムストック住宅販売士が査定を担当するため正確な評価が可能
●建物の耐用年数を構造躯体(スケルトン):50年、設備等(インフィル):15年として査定
●耐用年数内であればリフォーム工事の内容も査定
●ガレージ、防音室、介護設備などお家のこだわりも査定対象
●各メーカー固有の構造や商品の知識を持たないので正確な評価が出来ない
●建て物の耐用年数は約20年として査定
●万人受けしない個性的な設備は評価しない
このようにスムストック住宅販売士による査定では評価できる対象がより広範囲にわたっています。
これがスムストック認定住宅が高値で査定される理由です。
そして、スムストック査定のすごいところは、高値査定でも市場(買う側)から受け入れられているということです。
次の図のように、スムストック査定額と成約額の差は1%程度しかありません。
これは、中古住宅市場の相場と査定額がほぼイコール、つまり、とっても正確に住宅本来の価値を査定することが出来ているということです。
自分たちのこだわりがつまった家、リフォームやメンテナンスで大切に扱ってきた家がスムストックでは正当に評価されるってことだね
むしろ、その他の家の査定ではそうしたものがほとんど評価されないってことにびっくり!
スムストックの認定条件
以上のようにスムストック査定には比較的高値に査定されやすいという大きなメリットがありますが、どんな家でもスムストックに認定されるわけではありません。
認定には次のような条件があります。
①優良ストック住宅推進協議会の会員企業が建てた住宅
②住宅履歴データ(新築時の図面、リフォームやメンテナンスの記録)の保有
③建築後50年以上の長期点検制度とメンテナンスプログラムを持ち、計画通り実施
④計画の基準を超える劣化事象がない
⑤新耐震基準レベル(1981年施行)の耐震性を保持
③のような長期の計画があるお家というのが、大手ハウスメーカー以外にはあまり見かけません。
そもそも、半世紀以上その会社が続くだろうという信頼は大企業でないとできないかも。
こんな人におススメ
お家が高値で売れる可能性が高いスムストックですが、家に一生住み続けるので売却のことは考えていないという人にはあまり魅力的ではないかもしれません。
一方で、次のような人には是非おススメします。
●長く住むことと移住すること、どちらの可能性も視野に入れている人
●資産価値の高い家を残したい人
仕事や子育てをする場所と老後を過ごす場所は別にしたいと考えている人に向いてるかも
まとめ
大手ハウスメーカー製の家は他のお家よりも購入費用が高額になりがちですが、高耐久建材&長期サポートにより長い目でみると割安と言われています。
さらに今回紹介したスムストックの査定実績では建築後20年以上でも建物に平均568万円の評価がされるそうなので、家を売ることを考えてもやっぱり割安だと言えるでしょう。
ハウスメーカー製のお家には手が届かないよ!って方には建売がおすすめです!
こちらの記事でハウスメーカー製の建売について詳しく解説しています
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